新入社員研修の進め方


学校教育を最後にして、社会人としてスタートして「ビジネス社会への仲間入り」をするわけですが、行動意識、考え方、生活など、すべてにわたって大きく変わることになります。新入社員研修の場で「学生と社会人とどこがどう違うか」と受講生の一人に尋ねると、「朝が早いのが違う」と真っ先に発言するぐらいですから。新人には「束縛されるのではないか、もし、そのようなことになると困る」などといろんな不安を抱え、一方では収入を得て自立できる魅力も大いにあります。期待と不安の入り交じった状態で研修が行われるわけですから受講者のことを考えると不安を取り去り、期待に応える研修を進めるのが効果をあげるポイントになるでしょう。変化に適応し、今後の社会人としての意識変革と職場における基本行動を習得させるのが、新入社員教育の役割です。
【内容】
社会人への意識変革をはかり、職場生活の基本行動を習得させるのですが、従来は講義や説明が主流でした。しかし、話しをして教えても、おじぎをするとかあいさつをするというような態度や行動を伴う能力は「できる」ということが問われます。知らなければならないことと、知って、できなければならないことを分けて教えなければなりません。 「何を知っているか」ということと「何ができるか」ということを合せ教育することが課題です。したがって、新入社員教育では、仕事や会社について新入社員自身に考えさせ、グループでメンバー同士で十分討議させ、研修で実際にいろんな課題や実習に取り組ませ、その中から仕事の厳しさやマナーの大切さ、チームワークの重要性を肌で感じ、行動することが大切であることを体験させます。 期待に胸を膨らませている新人が多く集まっている研修会では研修テーマに積極的に取り組みますし、入社しても夢も希望もないという新人が集まったところでは同じ研修のテーマでも出来具合というか効果に雲泥の差が見られます。
(1)社会人への意識変革をさせる
学生と企業人との違いを明確にして、企業人としての基本姿勢、基本的な考え方を しっかりと感じとらせます。
(2)職場生活の基本行動を習得させる 新入社員として職場に出てしっかりと習得させておきたいこと
1.言葉づかい
2.エチケット
3.電話のかけ方・受け方 4.応対・応接の基本マナー これら社会人としての基本動作は学校では、ほとんど教えていません。入社時にしっかりと習得させておきませんと、1年後、2年後になってからでは「今更、しつけ教育なんて・・・・」という抵抗に合い、なかなか再教育できません。フレッシュなときに、しっかりとマナー研修を行います。
(3) 仕事の基本定石を習得させる
新入社員を早期に戦力化するために「命令の受け方、報告の仕方」「コミュニケーション」「仕事のすすめ方と改善の方法」など、最初の仕事の基本定石を習得できるようにプログラムの中に組み込みます。
(4)会社を理解させる
経営理念、組織構成、商品知識や業務内容について、会社をより理解できるよう、会社案内の製作実習をプログラムに組み込みます。会社を理解する作業を通じて、会社に対する自分の役割や位置を自覚させます。「仕事は遊びのつもりでやれ」という社長さんや評論家のお話しもわからないわけではありませんが、仕事と遊びの区別もつかない未経験の人達に遊びのつもりで会社に来てもらっては困ることも出てきます。
(5)よい人間関係をつくりあげるための基本となる考え方を学ぶ。
「いままでの自分、これからの自分」というテーマで、グループ内で自由に話し合いをするセッションを組み込みます。自分は自分のことについてこう見ているということと、他者は自分をこうみているという他者からみた自分のイメージをすり合わせ照合し話し合うことによって、自分に対する理解を深めさせ、同時に他者に対する理解も促進させます。これによってグループのメンバー間の交流が活発になり、相互理解が生まれます。
【研修のテーマ】 新入社員研修で教育すべきテーマをあげると
1.学生と企業人の違いを理解し、意識を切り替えること。
2.職場での基本行動、エチケット、マナーを習得すること。特に・・ おじぎができること 正しい言葉づかいができること 感じのよい話し方ができること 正しい名刺の受け方ができること ビジネス電話ができること 応対・応接ができること 指示、命令が正しく受けられること 仕事を進める時の基本が理解できていること
3.与えられた課題をチームで達成する経験を通じて、チームによる効果的な課題解決の「やり方」を学ぶこと。
4.リーダーシップを発揮すること。
5.会社のしくみ、業務の流れ、商品とサービスの知識を理解する。
6.目標を持つこと。 以上が新入社員研修で実施する研修の内容です。新入社員研修は受講生に大変インパクトのあるものです。その後行われた研修のことは忘れても新入社員研修のことは忘れないという古参の社員の弁です。 働くことの意味とか挨拶するとかいったしつけの教育は年を追う毎に少なくなっていきます。受講生には押しつけがましいと敬遠されるのでしょう。一時は坐禅をさせるとか無人島で生活させるとかいう目新しい研修を追った時期もありました。日頃体験したことのないような経験をさせて受講生にインパクトを与えることは話題にもなり、悪くはありませんがそうした体験の中にも職場生活の基本動作、働くことの意味、人それぞれの考え方や価値観が人生を歩むベースになっていることを確認できる研修でありたいと思います。

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